海と繋がり、自分の中の好きや小さなときめき、そしていい波を追い求めてクリエイティブに生きる世界中の人々、“Ocean People”を紹介する連載企画。彼らの人生を変えた1本の波、旅先での偶然な出会い、ライフストーリーをお届けします。

Profile
Charlotte Piper シャーロット・パイパー
ドイツ出身のフォトグラファー。現在はインドネシアを拠点にしながら、サーフブランド、リトリート、世界各地のイベントを撮影している。
あなたのことについて教えて
生まれはドイツ・ベルリン。幼少期に北ドイツの海岸沿いへ引っ越したのをきっかけに、サーフィンを始めた。夏になると波が豊富なフランスへ家族で出かけ、毎日のように海に通ったのを今でもよく覚えている。その頃から写真にも興味を持ち始め、大学ではフィルム写真を専攻。いつか、サーフィンと写真を仕事にできたらと、ずっと思い描いていた。
初めてバリを訪れたのは2010年。当時のバリはまだ田園風景が残り、カフェやレストランも数えるほどだった。サーファーたちは“アイランド・タイム”で、のんびりと波を追いかけ、そんな風景にすっかり恋をした。そして、ここを拠点にしようと決意した。
バリに移住する前は、オーストラリアのバイロンベイに4年半ほど滞在していた。自然と調和したライフスタイルのなかで、スタイリッシュなサーファーたちをカメラに収め、多くのクリエイティブな繋がりを築いていった。本格的にサーフィンを始めたのもこの頃。バイロンベイの有名なスポット“The Pass”で、まるで踊るように波に乗るサーファーたちを見て、強く心を動かされたのを覚えている。
愛用しているボードは、Suketの9’4”シングルフィン。最近は仕事が忙しくて海に行く時間が減っているけど、隙間時間で海に入ると、「やっぱりサーフィンって人生のエッセンスだな!」と実感させてくれる。お気に入りのサーフスポットは、モルディブとフィリピン。


フォトグラファーを始めたきっかけは?
11年前、初めて水中撮影をしたのが始まり。ハウジングを手に入れて向かったのはフィリピン。最初はちゃんと撮れているかも分からず、溺れているような感覚だった。でも、海の中で過ごす時間が増えるにつれて、体が自然と覚えていった。そこからは、自分のプラットフォームを通じて作品を発信し続けている。そして同じような世界観を持つ人たちの目に留まり、少しずつ仕事へと繋がっていった。
ここ数年は、サーフリトリートやサーフブランドの撮影をメインに活動している。フィジーでは強いカレントに引きずられそうになったり、バリのビンギンではリーフに身体を打ちつけて怪我をしたりと、怖い思いもたくさんしてきた。でも、そうした経験もすべて今の自分を支えてくれていると感じている。





海や自然は、あなたにとってどんな存在?
忙しい日々や喧騒から離れて、マインドをリセットできる場所。もちろん、太陽の下でキラキラと輝く海も大好き。でも実は一番好きなのは、曇り空の雨が降る前の薄暗い時間帯。風が吹き始めて空気が変わり、海の表情が一変するあの瞬間に、いつもワクワクしている。
あなたの生活に欠かせない3つのものは?
カメラ、海で過ごす時間、友達。
今後の夢や目標は?
自然と波長を合わせながら暮らせる、落ち着いた海辺の場所を見つけたいと思っている。今もバリが大好きだけど、オーバーツーリズムが進んでいて、どんどん変わってしまっている。だからこそ、創造的な活動ができて、サーフィンも楽しめる場所を探している。
もうひとつの夢は、サーフフィルムの制作。最近、撮影したいシナリオやロケーション、登場するサーファーたちのイメージがどんどん頭の中に浮かんできていて、いつかそれを形にできる作品を作りたいと思っている。
新しいことを始めたい人へのアドバイス
まずは、その分野で活動している人とのコネクションを作ること。そして、自分の「やりたい」を声に出していくことが大事。そうすることで、思いがけないチャンスが舞い込んできたり、理想のプロジェクトに関わる機会がやってきたりする。大切なのは、不安に負けずに動いてみること。行動すれば、自然と道は開けていくはずだから。

text:Miki Takatori
20代前半でサーフィンに出合い、オーストラリアに移住。世界中のサーフタウンを旅し現在はバリをベースに1日の大半を海で過ごしながら翻訳、ライター、クリエイターとして多岐にわたって活動中。Instagram
TAG #Ocean People#シャーロット・パイパー#バリサーフィン#ビーチライフ#連載
海と繋がり、自分の中の好きや小さなときめき、そしていい波を追い求めてクリエイティブに生きる世界中の人々、“Ocean People”を紹介する連載企画。彼らの人生を変えた1本の波、旅先での偶然な出会い、ライフストーリーをお届けします。

Profile
Kristin Elena Clark クリスティン・エレナ・クラーク
アメリカ出身、インドネシア・バリ在住のサーファー、モデル。現在はウルワツのそばで家族4人で暮らしている。
あなたのことについて教えて
生まれはパキスタンで、幼い頃から両親の仕事の関係でジャカルタやケニアなど、さまざまな都市を転々としてきた。最終的にアメリカ・オレゴン州に落ち着き、20歳までそこで過ごしていた。大学を中退してワーキングホリデーでオーストラリアへ渡り、バイロンベイやボンダイエリアで暮らすことに。距離が近いこともあり、その頃からバリに頻繁に訪れるようになった。2016年、母がバリに家を建てたのをきっかけに、私もバリに移住を決意したの。
バリで現在の夫に出会い、今は1歳半と5歳の息子たちとウルワツで暮らしている。子育てしながら、たまにモデルの仕事も。10年前のウルワツは、地元のご飯屋さんが数軒あるだけの小さなサーフタウンだったけど、今ではジムやサウナ、おしゃれなカフェが増え、若いママたちの姿もよく見かけるようになった。
バリでの子育ては良い面と悪い面もあるけど、私は海のそばで、素晴らしいサーファーたちに囲まれながら、のびのびと子どもを育てられていることに感謝している。



サーフィンを始めたきっかけ、お気に入りのスポット、次に行きたい場所は?
約8年前、初めてサーフィンをしたのは意外にもベトナムだった。その経験がきっかけでサーフィンに夢中になり、オーストラリアやバリでは、時間があればとにかく海へ向かっていた。お気に入りのスポットはウルワツの「Temples」。メインのピークより少し先にあるこのポイントには、良いスウェルが入るとプロサーファーたちも集まり、バレルのセッションになることも。顔なじみのメンバーも多く、雰囲気も最高。ここへ行けば、海の中で仲間たちとキャッチアップできるのも楽しみのひとつ。
次に訪れたい場所は、インドネシアの離島とモロッコ。
子どもが生まれてからは、サーフィンが私の生活にとってこれまで以上に欠かせないものになった。手が空いた時間を見つけて、潮の満ち引きやスウェルに合わせながらベストなスポットを選び、海へ向かう。そこで過ごす時間は、まさに私だけのひととき。日常の出来事を少しだけ忘れて、“今この瞬間”を心から楽しむことができる。
子どもたちも海が大好きで、周りの友達にもサーファーが多いから、自然な流れでサーフィンを始めてくれたら嬉しいな。いつか、一緒にラインナップに並ぶ日が来るのを楽しみにしている!


海、自然との関係を言葉で表すなら?
帰る場所。多くのサーファーにとってそうであるように、私も数日間海に入らないと、どこか物足りなさを感じる。「海に帰らなきゃ! 海に戻りたい!」そんな思いが日常的によく湧き上がる。今一緒に時間を過ごしている友達も、みんな海を通じて出会った大切でクールな仲間たち。サーフィンがすべてをつなげてくれて、これなしの生活なんて考えられない。
あなたの生活に欠かせない3つのものは?
サーフィン、家族、美味しい食べ物!

20歳の頃の自分に、何かアドバイスをするとしたら?
30歳になった今、これまでの自分を振り返ると、特に計画を立てずに思うままに生きてきた。でも、その中にはいつも明確な意図があった。そして気づけば、欲しいものや住みたい場所、理想のライフスタイルが自然と実現していた。「何かやりたい!」と情熱が湧いたときこそ、そのエネルギーに従うのが一番だと思う。

text:Miki Takatori
20代前半でサーフィンに出合い、オーストラリアに移住。世界中のサーフタウンを旅し現在はバリをベースに1日の大半を海で過ごしながら翻訳、ライター、クリエイターとして多岐にわたって活動中。Instagram
TAG #Ocean People#クリスティン・エレナ・クラーク#バリサーフィン#ビーチライフ#連載
海が似合う“素敵なあの人”が偏愛する、モノやコトを紹介するこの企画。今回はバリと日本を行き来する生活を送る、Hitomi Roseさんに話を伺った。

Profile
Hitomi Rose
湘南生まれ、湘南育ち。ヨルダンと日本の両親を持つ。モデル業のほか自身でもマーケティング会社を営み、バリと日本を行き来する生活を送っている。
「小さい頃から本当に自然が大好きで。仕事でバリに行くことが多いのですが、バリを訪れるたびに実感させられます」
3年前に設立した会社でマーケティング関係の仕事に従事するHitomiさん。その関係で頻繁に行き来をするバリには、深い愛着があるよう。


「仲の良い友人家族がサーファーだったので、海への愛を感じながら育ちました。バリは本当に自然が豊かなのが魅力で、北から南まで探索しています。
滞在中のヴィラからはウルワツが近いのですが、ここは有名なサーフスポットなので、たまにボードを借りて友人とサーフィンをします。もう少しローカルなビーチで1日中貝殻を拾ったり、魚を見て泳いだり、本を読みながらゴロゴロしたりも……。

あとは北の方に行くと、山と森がすごくって。自然が本当に雄大なんです。そういう場所にバイクで行ってトレッキングをしたり、静かな場所で自然の音を聞きながらメディテーションもしています。

東京ってどこへ行っても人だらけですよね。バリの都心部も同じで、誰の目も届かないところに行き心を落ち着ける時間がすごく重要。私の生活に自然は本当に欠かせない存在です」


ペスカタリアンのHitomiさんにとって、お肉を使わない食事の豊かさや、その美味しさにもトリコなのだとか。

「インドネシア料理は日本人の口に合っているのか、ずっと食べていても飽きないんです。ローカルの野菜とバリのスパイスなどを使った料理は、満足度が高くって。味にも自然を感じられるものが好きみたいです(笑)。 そういった自然の恵みに感謝をするという意味があるのか、バリには自然に敬意を払った独自の宗教というか、お祈りの文化があるのも素敵だなって思います」


一方で、Hitomiさんが日々胸を痛めているのがゴミの問題だ。
「バリは観光大国でありながらゴミを処理する設備が不十分なので、海に浮遊するゴミの量も膨大。時間があるときはビーチクリーンもしているのですが、毎回大きい袋がパンパンになります……。

取引をする企業は環境に配慮しているところだったり、ポリシーを持ってお仕事をしています。でもやっぱりバリのブランドとお仕事をさせてもらっている以上、もっと力になりたいと思っています。それがこれからのミッションのひとつです。まずはもっと発信をして知ってもらいたいな、と思っています」と、将来の展望についても語ってくれた。
text _ Miri Nobemoto
TAG #Hitomi Rose#バリサーフィン#ビーチライフ#素敵なあの人の偏愛事情
海と繋がり、自分の中の好きや小さなときめき、そしていい波を追い求めてクリエイティブに生きる世界中の人々、“Ocean People”を紹介する連載企画。彼らの人生を変えた1本の波、旅先での偶然な出会い、ライフストーリーをお届けします。

Profile
Inés Maria Carracedo イネス・マリア・カラチェド
アルゼンチン出身、32歳のフォトグラファー・フィルムディレクター。カメラ片手に旅をして、心が揺さぶられる瞬間を写真に収めている。
あなたのことについて教えて
生まれ育ちはアルゼンチンのブエノスアイレス。インドネシアに滞在しながら、フォトグラファー、フィルムディレクターとして活動している。今は決まったホームはないけれど、バリはいつでも帰って来られる場所。友達もいるし、土地のこともよく知っているからどこに行くか迷ったときはここに辿り着く。サーフィンを始めた頃から写真や動画の撮影を始めて、SNSで話題になるような瞬間的なものより、幅広い年齢層や色んなジャンルの人々に届くストーリー性のある作品をつくっている。

サーフィンを始めたきっかけとお気に入りのスポットは?
サーフィンを始めたのは19歳の頃、エクアドルに友達とサーフトリップに行ったとき。サーファーなら誰でも経験したことがあると思うけど、最初は上達することに意識しすぎて、エゴが出たりもっと上手くならなきゃと思うばかりで、どこか楽しめていない自分がいた。その当時付き合っていた彼とモロッコやアフリカの砂漠をドライブしながら波を見つけたり、ソフトボードでサーフィンしたり、ボリュームがあるツインフィンでサーフィンするようになって、これがサーフィンの楽しみ方だと気づいたの。コンペティターのようなキレのあるスナップができなくても、誰も訪れないような場所で波を探したり、コンディションに合わせて様々なボードにトライしたり、私にはそっちの方が合っていると思った。それからは海の中での時間を純粋に楽しめるようになり、それと同時にフローするように波に乗れるようになった。
今まで行った中でお気に入りのサーフスポットはインドネシアのメンタワイ。多くのサーファーがなぜ行きたがるのかが分かった。次に行きたい場所はタヒチかな。


海、自然との関係を言葉で表すなら?
自分自身と深く繋がれて、そして人間も自然の一部だと再確認させてくれる場所。
これからの目標や夢は?
表面的なアートではなく、見る人の五感を刺激する作品やフィルムを作りたいと思っている。あと最近はセーリングにも興味が出てきたから、数ヶ月間船に乗って波を追いかけたり、ダイビングをするのも夢。来年からサーフィンとクリエイティビティをミックスしたプロジェクトをスタートする予定で、それも今から楽しみ。






あなたの生活に欠かせない3つのものは?
旅をしているときでも友達や家族と繋がっていられるスマホ。旅をキャプチャーできるカメラ、そしてサーフボード。
20歳の頃の自分に何かアドバイスをするとしたら
旅に出ることで多くのドアが開き、その結果今の自分がある。だから、まずはやりたいことがあれば行動すること。旅行ではなく“旅”をして、その土地に住む人とコミュニケーションをとり、コミュニティに入ること。そして戻れる場所と、何かあれば助けてくれる人を見つけることも大切。その瞬間に何を感じているか向き合い、自分探しの時間に使ってほしい。そしてチャンスがあればいつでも“Yes!”と言って、旅に出られるよう少しは貯金もしていたほうがいいかな(笑)。

text:Miki Takatori
20代前半でサーフィンに出合い、オーストラリアに移住。世界中のサーフタウンを旅し現在はバリをベースに1日の大半を海で過ごしながら翻訳、ライター、クリエイターとして多岐にわたって活動中。Instagram
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