• わたしの“JOY”を見つける旅/ROXY & SALT... presents「SURF & RETREAT TOUR」開催レポート
  • 2025.01.30

昨年の10月末。弊誌SALT. . .はROXYと共催し、タイ南部のカオラックでサーフィンとリトリートのツアーを実施しました。ツアーのテーマは「自分と向き合い、“JOY ”を見つける」。その旅の様子を映像と共にお伝えします!


タイ・プーケット国際空港から北に1 時間半ほどの場所にある人気のリゾート地、カオラック。2004 年のスマトラ沖地震による津波で甚大な被害を受けたが、行政やサーファー、地元の人たちの懸命な努力によって復興を果たし、今ではプーケットに次ぐ人気のサーフスポットとして注目を集めている。パームツリーに囲まれた全長20 キロに及ぶ広大な海岸線と遠浅の砂浜。メインのメモリーズビーチはロングボードに最適なメローな波が、コンスタントにブレイクしている。ビーチにはバーやレストラン、マッサージ、レンタルボード、サーフショップなどが軒を連ね、一日中ゆっくりと過ごすことができる。今回のツアーの舞台となったのはここメモリーズビーチで、ローカルサーファーのバックアップの元で開催された。

ツアーに帯同してくれたのは、2024年世界ランキング5 位という日本人最高位を誇るプロロングボーダー田岡なつみと、東京・原宿に「IGNITE YOGA S TUDIO」を主宰するヨガインストラクターの剛壽里。サーフィンとリトリートというコンテンツを考えると、ふたり以上のキャスティングはない。

サーフィンの基礎からテクニックまで、時間がある限り指導してくれた田岡なつみプロ

今回のツアーのためにオリジナルのプログラムを考案してくれた剛壽里さん

プーケットまでは直行便がないため、シンガポールで乗り換えて夜7:20 に到着。チャーターした大型バスに乗り込み、一路宿泊先の「アプサラ ビーチフロントリゾート&ヴィラ」に向かった。チェックインを済ませ軽食を食べた後は、翌日に備えて早々に就寝した。

翌朝、うっすらと射し込む光に目を覚まし部屋のカーテンを開けてみると、目の前にはアンダマン海が広がっていた。昨日は暗くてよく分からなかったが、ここアプサラはオンザビーチに佇むホテルで、部屋のラナイからは波チェックができる( 階数や部屋による)。残念ながら初日は雲に覆われた鈍色の空だったが、水着に着替えてビーチに集合した。

入水前に即席のスクールを開講! 砂浜にサーフボードのアウトラインを描きウォーキングの練習

全員で記念撮影を行い、待ちに待ったサーフセッションがスタートした。これだけの人数が同時に海に入るのはマナー違反だが、広いビーチに人はまばらで、さらにローカルの協力もあり実現可能となった。サイズは腹からセットで胸。サイドオンショアでうねりはよじれ、面は少々荒れ気味。とはいえ、優しい波質のためテイクオフはイージー。途中のミドルセクションは掘れてくるのでレールをセットして一気に加速。前が崩れてもその勢いのままスープの下を走り抜けていくと波がリフォームし、インサイドまで乗り継ぐことができる。「今までで一番長く乗ることができました!」という声も多く聞かれた。途中スコールに見舞われるも、その後太陽が顔を出すと大きな虹が出現。空いっぱいに描かれたアーチの中を、くぐるように波に乗る。ツアーの成功を予期するような、幸先の良いスタートとなった。

美しいサンセットを眺めながらのヨガ。スコールに見舞われることもあったが、それも良い思い出

暦の上では乾季に入っていたが、ちょうど季節の変わり目ということで、晴れ、曇り、雨を繰り返す不安定な天気。それに合わせてスケジュールも組み直し、最初のリトリートは屋内での実施となった。初めに45分間ヨガを行い、その後ファイルが配られてワークショップがスタート。まず自己紹介から始まり、その後に最も重要なインテンションをセッティング。インテンションとは意図を意味し、このツアーに来た目的、旅が終わった後どうなりたいか、どんな自分でいたいかなど、自分の胸の内に聞いた。

さて今回のツアーだが、サブタイトルにもなっている通りテーマは「Find your “JOY”」。壽里さんが冒頭で説明した一部を抜粋してここで紹介します。

※ ※  ※

「私たち人間は、誰もが幸せになりたいと思って生きています。
幸せになるために⼀⽣ 懸命働き、幸せになるために好きな物を買い、幸せになるために⾃分磨きをしています。
たまに幸せを追い求めるあまり、⾃分を⾒失ってしまうことも……。
この“ 幸せ” ですが、少なくとも2 種類あり、英語で表現すると「HAPPINESS」と「JOY」。
「HAPPINESS」は外的要因が満たされている状態で、健康や仕事、キャリア、家族・友⼈・恋⼈との関係など、様々なものから影響を受けています。
⼀⽅「J OY」は、自分の内側から湧き出す“ 喜び” で、シンプルにその瞬間に感じる幸せな感情のこと。
JOYは私たちが歩む⼈⽣ にたくさん散らばっているのに、HAPPINESSを追い求めるあまり⾒えていないことも多いです。
今回のリトリートでは、あなたの中にあるたくさんのJOYを見つけていきます!」

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心が喜ぶことをたくさん行うとJOYが満たされ、本当に幸せな自分に出会える。最後にそう締め括るとページを捲り、ジャーナリングに入った。全員で集まってのワークショップは計3回行われたが、それ以外の時間も各自空いているタイミングで実施。自分にJOYを運んでくれるコト、ヒト、モノは何か? 喜びを妨げているものはあるか? 喜びを感じることを自分に許可できているか? など徹底的に自分と向き合った。最終日にはJOYを見つける習慣を共有し、そして帰国した後も続けていく自分との約束事を1 つシートに記してプログラムは終了した。

ワークショップではテキストが配布。“JOY” の大切を知り、これからの生き方に影響を与えてくれた

サーフィンとリトリート以外の時間は基本フリーとし、各自思い思いの時間を過ごした。マッサージ、グルメ、ショッピング、プール、エレファントライド。なかでもほとんどの人が参加したのがパンガー湾を巡るボートツアー。アンダマン海はマリンスポーツだけでなく風光明媚な海として知られており、海洋国立公園に指定されているパンガー湾は人気の観光地のひとつ。一番の見どころは映画『007・黄金銃を持つ男』のロケ地となったタプ島で、通称ジェームスボンド・アイランドと呼ばれている場所。地球が織りなす壮大且つ神秘的な景色を船上から楽しんだ。

大小約160の島々が浮かび、海上に突き出た様々な形の奇岩や洞窟が見どころのパンガー湾

海は風と潮回りによって様々な表情を見せたが、ツアー中にフラットになることや、入れない程のコンディションになることはなかった。平均すると胸~肩くらいのサイズ。時間帯によっては風が止み、Aフレームのようなパーフェクトな波も出現。タイミングよく入水した人は、きっと大満足だったに違いない。

今回ステイしたAPSARA Beachfront Resort and Villa。広大な敷地に3つのレストランと2つのプール、スパがあり。目の前がサーフスポットという最高のロケーション

帰国は朝のフライトのため、最終日はノーサーフで空港に向かった。あっという間に過ぎていった4泊5日の旅。サーフィンは個人スポーツだが、寝食を共にし、波を分かち合い、JOYを見つけるという共通の目的を持つことで、参加者の間に仲間意識が芽生えた。なつみさんは海の中で参加者全員に声をかけ、ワンポイントレッスンを行い、テイクオフに手こずっている人がいたら後からプッシュすることも。誰一人おいていかず、全員にサーフィンを楽しんでほしいという気持ちが伝わってきた。また今回のツアーはROXYとの共催で行い、ブランドを体現するインフルエンサーも参加してくれた。ROXYのシーズンテーマである“Active by Nature”をトレースするかのように、自然に抱かれサーフィンやヨガを本気で楽しむ姿が印象的だった。

ワークシートの最後のページに記されていた“Your joy is a gift to the world”。自分がネガティブでいるとそれは周りにも影響するため、まずは自分がポジティブで幸せでいようというメッセージ。なるほどこの考えが広がると、いずれ世界はJOYに包まれていく……。壽里さんの高い視座と本質に少し触れた気がした。家族や友人、仕事関係の人など、この場に来ることを理解し送り出してくれた人に感謝し、そしてまた来年ここで会えることを願って全工程が終了した。参加してくれた皆さま、ありがとうございました! 参加できなかった方、来年も実施できるよう準備を進めますので楽しみにしていて下さい。See You Next Year!

【ツアーを終えた参加者の声】

photography _ Nachos special thanks _ Tourism Authority of Thailand, APSARA Beachfront Resort and Villa, Khao Lak Wonderland Tours, Pakarang Surf Khao Lak, Active Asia Thailand

ツアーの模様は「SALT...#03」タブロイド版でも掲載

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