• Skip to primary navigation
  • Skip to main content
SALT Magazine - Surf&Beach Life Style Magazine -

SALT Magazine - Surf&Beach Life Style Magazine -

海と共にある暮らしを、新しい価値観でニューノーマル=オルタナティブなライフスタイルを海をフィールドとして、新しい価値観で伝えていくメディアです。

  • SALT Magazine - Surf&Beach Life Style Magazine -
  • SURF
  • LIFESTYLE
  • SUSTAINABLE
  • CONTACT
  • ABOUT
  • ONLINE STORE

投稿テンプレート

田岡なつみ、剛壽里と行くサーフィンとリトリートの旅「ROXY & SALT… presents SURF & RETREAT TOUR in Khao Lak」

2024.9.1. by 林芳史

SURF & BEACHLIFE STYLE MAGAZINE「SALT...」は、⼥性のサーフシーンを牽引する世界No.1ブランド「ROXY」と共催し、タイ南部のカオラックで、SURF & RETREAT TOURを開催します。プーケット国際空港から北に約1時間半の場所に位置する⼈気のリゾート地、カオラック。メインのメモリーズビーチはロングボード向けのメローな波で、ウネリに敏感なポイント。レストラン、カフェ、サーフショップ、ワークショップスペースなどが併設され、⼀⽇中ゆっくりと過ごすことができる。ビーチは広く⾃然豊かで、海に沈むサンセットは息を呑むほどの美しさ。今回のツアーはこのメモリーズビーチを舞台に開催します。

オン・ザ・ビーチのホテル「アプサラリゾート」にステイし、モーニングヨガから⼀⽇がスタート。同⾏する⽥岡なつみプロと一緒に海に入り、SUP、スパ、ショッピング、タイ料理などを楽しみながら、ヨガインストラクターの剛壽⾥さんによるリトリートプログラムを実践していきます。⼤⾃然に抱かれながら、サーフィンとリトリートを楽しむ4泊5⽇の旅。「ROXY」と「SALT...」が、⼀⽣忘れられない思い出を約束します。


リトリートのテーマは、Find your “JOY”

私たち⼈間は、誰もが幸せになりたいと思って⽣きています。幸せになるために⼀⽣懸命働き、幸せになるために好きな物を買い、幸せになるために⾃分磨きをする。たまに幸せを追い求めすぎ、⾃分を⾒失ってしまうことも……。⽇本語で⾔う幸せには少なくとも2種類あり、英語で表現すると「HAPPINESS 」と「JOY」。

「HAPPINESS 」は外的要因が満たされている状態で、健康や仕事、キャリア、家族・友⼈・恋⼈との関係など、様々なものに影響されます。⼀⽅「JOY」は、私たちの内側から湧き出す“喜び”で、シンプルにその瞬間に感じる幸せな感情のこと。JOYは私たちが歩む⼈⽣にたくさん散らばっているのに、HAPPINESSを追い求めるあまり、⾒えていないのかも知れない。

今回のリトリートでは、あなたの中にあるJOYをたくさん⾒つけていきます。⼼が喜ぶことを意識してJOYが満たされると、本当に幸せな⾃分に出会えるはず。Letʼs go on the journey to “JOY” !


ツアーに同行するのはこのふたり

⽥岡なつみ(Natsumi Taoka)

12歳から本格的にサーフィンを始め、16歳でプロデビュー。2017年、ʼ18年、ʼ21年にJPSAロングボード⼥⼦でグランドチャンピオンを獲得。現在は世界No.1を⽬指して世界中を転戦している。環境問題にも深い関⼼を持っており、サーフライダーファウンデーションのアンバサダーも務めている。@natsumi_taoka

剛壽⾥(Juri Ko)

東京で⽣まれ育ち、16歳の時に渡⽶。⼤学在学中、カリフォルニアでヨガと出合い、その後移住したハワイでヨガインストラクターとして活動を始める2019年4⽉、⾃⾝がオーナーを務める「IGNITE YOGA STUDIO」を原宿にオープン。現在は⽇本とハワイの2拠点をベースに活動を続けている。@jurikooo

旅程スケジュール

【DAY 1】
09:15 羽田空港発 ※関空、福岡発も選択可能です。詳細は最下部を参照ください
19:20 プーケット国際航空到着
22:00 ホテル到着&チェックイン
食事 / 朝:×  昼:× 夜:軽食

【DAY 2】
06:00 モーニングヨガ
07:00 朝⾷(プレート)
08:30 サーフセッション
17:00 サンセットヨガ
18:00 ウェルカムパーティ
19:30 リトリートプログラム
食事 / 朝:○ 昼:× 夜:○

【DAY 3】
06:30 モーニングヨガ
07:30 朝⾷(ビュッフェ)
09:00 サーフセッション
11:00 フリータイム ※オプションでパンガ湾ツアー
18:30 カオラックタウンへ ※希望者のみ
食事 / 朝:○ 昼:× 夜:×

【DAY 4】
06:30 モーニングヨガ
07:30 朝⾷(ビュッフェ)
09:00 サーフセッション
11:00 フリータイム
18:00 フェアウェルパーティ(BBQ)
食事 / 朝:○  昼:× 夜:○

【DAY 5】
早朝 チェックアウト
10:05 プーケット国際航空発
21:40 羽田空港到着
食事 / 朝:×  昼:× 夜:×

※スケジュールは、天候、波の状況によって変更する場合があります
※フリータイムの時間、田岡なつみプロはサーフィンをする予定です。一緒に海に入り、ワンポイントアドバイスを受けることもできます
※リトリートプログラムやジャーナリングは毎⽇実施する予定です
遠浅でメローなビーチブレイクでサーフィン
波⾳を聞きながら⾏うヨガで1⽇が始まる
アフターサーフはプールでリラックス
ホテルの横を流れる川でSUPクルージング
ミニチュアサーフボード作りに挑戦
疲れた身体をタイマッサージでリフレッシュ
オン・ザ・ビーチでムエタイを体験!
レストランで本場のタイ料理に⾆⿎
パンガー湾を巡るボートツアーは一生の思い出
カオラックの街でお土産探し

ツアー概要

タイトル:ROXY & SALT... presents SURF & RETREAT TOUR collaborate with Active by Nature
開催期間:2024年10⽉25⽇〜29⽇(4泊5⽇)
開催場所:タイ・カオラック
宿泊場所:APSARA Beachfront Resort and Villa
参加人数:⼥性限定30名(予定) ※一般の参加者のほか、ROXY girls、キャンペーン当選者の方などが参加予定
テーマ:わたしの“JOY”を⾒つける旅
同⾏者:⽥岡なつみ(プロロングボーダー)、剛壽⾥(ヨガインストラクター)
ツアー内容:サーフセッション、リトリートプログラム(ヨガ、ジャーナリング、マインドフルネス)、その他(パンガ湾ツアー/SUP/ワークショップ/マッサージ/スパ/ショッピング/グルメ/ムエタイ体験/エレファントライド)
主催:STワールド
企画:サイドシックス(SALT... magazine)、ボードラダーズジャパン(ROXY)
後援:タイ国政府観光公庁、アプサラビーチフロントリゾート&ヴィラ、カオラック・ローカルサーファー、Active Asia Thailand

ツアー料金
250,000円(税込)

※別途以下の料金がかかります
・出発地空港税:3,010円
・国際観光旅客税:1,000円
・現地税:4,500円
・タイ出国税:2,800円
・シンガポール空港税:1,700円(シンガポールに立ち寄る場合は5,700円加算)

※ツアー料金に含まれるもの
・日本〜タイ・プーケット往復航空券
・4日間の宿泊費(相部屋になります)
・サーフボード1枚(ロングボード可)機内預かり
・空港〜ホテルの送迎
・ホテル〜カオラック市街の送迎(1回)
・朝食3回、夕食2回、軽食1回

・※ツアー料金に含まれないもの
・パンガ湾クルージングツアー(約2時間)7,700円(最小遂行人数10名。10名に達しない場合中止となりますので予めご了承ください)
・サーフボードレンタル代 1,000円〜3,000円/1日

アンダマン海の目の前に佇む「アプサラ ビーチフロント リゾート&ヴィラ」。広大な敷地内には伝統料理が楽しめるレストラン、美しいサンセットを臨むバー、インフィニティプール、スパ、ジムなどが完備。一日ゆっくりと過ごすことができる

ホテルから1時間ほどの場所にあるパンガー湾。大小約160の島々が浮かび、海上に突き出た奇岩や洞窟を見ることができる。マングローブを抜けた先にあるのは、一番人気のジェームズ・ボンド島(カオ・タプー)。その名の通り、映画『007/黄金銃を持つ男』のロケが行われた場所で、珍しい景観が楽しめる。※こちらはオプションのツアーとなります。最小遂行人数10名に達しない場合、中止となりますので予めご了承下さい。WOCO Exclusive Crusie、所要時間4時間(内送迎2時間)、送迎付き、スナック&ドリンク付き ¥7,700円

◆注意事項◆
※女性限定のツアーとなります
※未成年者の場合は、親の同意が必要となります
※ツアーはプーケット国際空港集合・解散になります
※サーフィン未経験者の方はご遠慮ください
※田岡なつみプロのレッスンはありませんが、ワンポイントアドバイスは行います

募集期間:9月15日まで ※定員になり次第終了となります

◆問い合わせ先
◎ツアーに関するお問い合わせと申し込み
STワールド マリンスポーツファクトリー
050-5530-6743(11:00〜19:00)/公式サイト
※関空、福岡の発着も可能です。ご希望の方は上記公式サイトの「予約・お問い合わせから」お問い合わせください

◎ツアーの内容に関するお問い合わせ
SALT...編集部 info@salt-mag.jp

ツアーに申込む

Filed Under: NEWS 関連タグ:NEWS, ROXY, SURF & RETREAT TOUR, カオラック, 剛壽⾥, 田岡なつみ

【シングルフィン特集】JUN KURAHASHI_試作を繰り返し、失敗を重ね、理想の一本に辿り着く

2025.7.14. by 林芳史

木を植え、削り、波に乗る—— 。倉橋潤が手がける「SURFERS COUNTRY」サーフボードは、自然と対話する芸術作品だ。理想を追い求め辿り着いた独自の哲学と、シングルフィンに宿る究極の美を探る。



シングルフインに息衝く木の鼓動

ゴールドコーストの南、緑豊かなノーザンリバーズの山中で、倉橋潤は家族5人と愛犬2匹と暮らしている。山の斜面を切り開いたような場所に建つ母屋の裏手には、小さな小屋が佇む。ここが、彼が主宰するサーフボードブランド「SURFERS COUNTRY」のシェイピングベイだ。
幼い頃からモノづくりが好きだった倉橋は大学でデザインを学び、製造業に進むことを考えていた。しかし、世の中にモノが溢れすぎていることに疑問を抱き、大量生産の世界に自分の理想が見出せないと感じた。そして日本飛び出し、世界を見てみようとバックパッカーの旅に出る。
スケートボード、スノーボード、そして18歳から始めたサーフィン。横乗りスポーツを愛する倉橋は、24歳のときリーフブレイクでのサ―フィンを求めてトンガへ渡る。そこに1年半ほど滞在するなかで、あるオーストラリア人の友人宅を訪れた際、壁にアートのように飾られたサーフボードを目にして衝撃を受ける。
「サーフボードがアートになるんだ!」。この気づきが、彼の人生を大きく動かした。
ボードつくりへの情熱が芽生えた倉橋は、26歳でワーキングホリデーのビザを取得し、オーストラリアへ。バーレーヘッズのボードファクトリーの門を叩き、量産ボードの製造やディック・ヴァン・ストラーレンのグラッシング、ブラザーズ・ニールセンなどローカルシェイパーのボード制作に携わる。そこでの経験を重ね、ついには工場からビザを支給され、永住権を取得。その後、知人からグラッシング・ファクトリーを引き継ぎ、自ら運営するまでに至る。そして、30歳で自身のブランド「SURFERS COUNTRY」を立ち上げた。モノづくりの道を一時諦めかけた彼だったが、このとき夢が現実となった。
シェイプからグラッシングまで、ボード制作のすべての工程を手がけるシェイパーは稀にいるが、倉橋はフィンはもちろん、使用する素材まで自らつくる。
「デイル・ベルジーやグレッグ・ノールなど、’60年代、’70年代のシェイパーって、すべてひとりでボードをつくっていました。彼らと一緒です。フォームは自分で発泡することができないので、木を選びました」
その理由は自然との接点を作りたかったから。しかも倉橋の場合は、苗を植えるところから始まる。使用している木はポロニア(桐)。成長が早く、軽くて密度が高く、加工しやすいのでサーフボードに最適だと言う。庭にある大きな大木を指さすと、「あれは娘が生まれたときに植えた記念樹です。もうすぐ8年になるので、そろそろ使えますね」。もちろんこの大木も桐である。

ボードラックには、素材もカタチも異なる多種多様なボードが並ぶ。なかでもディック・ブルーワーをオマージュした10’6”のガンは圧巻

シェイピングベイの入り口には、丸太を切断する木工機材のソーミルや、伐採した木を根本から掘り起こすユンボといった、サーフボード制作の現場とは思えない機材が並ぶ。ウッドボードといっても様々な種類・製造工程があるが、倉橋の工程は木材を薄くカットし、パネル状に繋ぎ合わせてアウトラインに沿っカット。バキュームポンプで真空状態にしてフォームの上に固定し、トップとボトムに貼り付ける。レールには細くカットした木材を貼り、フィンも木材パネルを積層して制作。バイオ由来のエポキシでグラッシングすることで環境負荷を最小限に抑えている。余った木片や削りカスは自然由来なので、環境負荷はゼロである。
室内には数えられない程のテンプレートが保管されており、中にはレジェンドシェイパーのものも。そのまま使用することもあれば、アレンジを加えることも。その時つくりたいボードのイメージで使い分けているそうだ。さらにフィンのテンプレートも60種類以上あり、ボブ・シモンズやボブ・ブラウンのオリジナルも含まれていた。

愛娘のアンちゃん(8歳)と記念樹の桐の前で。今後は外来種で爆発的に増えている楠の木の使用を考えているそう

「ウッドボードづくりで影響を受けたのは、グレッグ・ノールとトム・ウェグナーです。映画『ONE CALIFORNIA DAY』のグレッグは衝撃的でした。フォームのボ―ドはたくさんのシェイパーから影響を受けていますが、一番はミジェット・ファレリーですね。彼のオリジナルボードはこれまで何本も見てきましたが、ちょっとハルっぽくて、ロッカーバランスが抜群にいいです。ミジェットはロングボードのイメージが強いですが、個人的には8フィート前後のミッドレングスがお気に入りです。彼はライディングもスタイリッシュですしね。その他ディック・ヴァン・ストラーレンからは、ハンドシェイプにかける情熱、グラッシングを2年ほど任せてくれたアンドリュー・キッドマンからは、ボードデザインの多様性とオリジナリティの価値、SUPとフォイルボードのスペシャリストであるデイル・チャップマンからは、ボード制作の全工程を一人でこなす、クラフトマンシップの影響を受けました。
シェイプ歴18年、これまで500本以上削ってきた倉橋。スラスターは削らず、’60年代後半から’70年代前半のボリュームがあり、波のパワーレンジを広く使えるボードを好む。フォームはPU、EPS、ウッドを使い、5フィート台のショートボードから10フィートオーバーのガンまで削る。アウトラインもフィンも自由自在。そんな倉橋が最もこだわっているのはシングルフィンだ。
「シングルフィンはラインが究極にシンプル! トリムでもターンでも、理想のラインが決まったときの感覚は格別です。後ろ足でしっかり踏み込めばドライブし、スピードも早い。さらに、フロント寄りに乗ることで異なる感覚も楽しめます」
掘れた波でもめくられないよう、ノーズはハルエントリーに。テイクオフ時に刺さらず、自然にレールが入るのも大きな利点だ。レングスが8フィートを超えると、レールにはチャイムを施し、より波に食いつくよう調整している。また、シングルフィンのフィーリングを持ちながら、マニューバー性能も兼ね備えたボンザーもお気に入り。特に好むのは5フィンのボンザー。3フィンだとラインが太く長くなるが、5フィンならそこに縦の動きが生まれ、トップで深くえぐれるようにターンができる。その感覚がたまらないと笑う。

ゴールドコーストの南に位置するアウターリーフでパンデミック中に撮影した一枚 ©childsphotos

こだわりや信念が強く、近寄り難い人かと思えばその真逆で、とてもフレンドリーでボードの話をしているときは子供のように目を輝かせている。そんな温厚な人柄も手伝い、彼のボードを求めて多くの人が集まってきている。オージーはもとより過去にはワーホリで渡豪していた斎藤久元プロも。現在は湘南出身のフリーサーファー玉野聖七にボードを提供し、その乗り味をフィードバックしてもらっている。撮影した日もちょうど玉野が訪れていて、気がつけばふたりでボード談義。ちょうどシングルフィンの話になったので、玉野にもシングルフィンの魅力を聞いてみた。
「一番の魅力は、グライドとトリムです。感覚的ですが、波とダイレクトに繋がっているような感じがします。ツインはルースだし、トライだとアグレッシブすぎるけど、シングルはシンプル。ただターンしてトリムして、またターンしてトリムという繰り返し。潤さんのボード(シングルフィン)はそれを体現でき、乗っていて気持ちがいいです」
倉橋のシングルフィンのボトムは、ハルエントリーからのVee、最後はフラットというのが基本。最高のフィーリングを生み出すボトム形状を、確かめるように何度も触っていた。

ワーホリで渡豪中(撮影時)の玉野聖七。ショートからロングまでスタイリッシュに乗りこなす

28歳からシェイプを始め、そろそろ19年目を迎える。これまではその人にあったボードをつくるために、保有しているボードの種類、好きなアウトライン、目指すスタイル、普段入っているポイントの波質、さらにはライフスタイルまでヒアリングし、可能であれば一緒にサーフィンもしてきた。時間と手間がかかる作業だが、「カスタムオーダーとはそういうこと」と言い切る。
「今はライダーとコミュニケーションをとり、もっとクリエイトしていきたいと思っています」
ブランドを大きくするとか、販売本数を増やすといった商業的な野望は一切なく、ただ自分が最高と思えるサーフボードをつくり続けていきたいと語る倉橋。ショップへの卸はもとより、オーダーの本数も制限している。彼のボードは今後どこまで進化していくのか? その行き着く先まで追い続けたいと思った。


photography _ MACHIO

>>SALT...#04から抜粋。続きは誌面でご覧ください

「SALT…Magazine #04」 ¥3300
サーフィン、暮らし、生き方、そして思考をより本質的なものへと回帰。シンプルで持続可能な在り方を追求することこそが、真の豊かさにつながる。

<Contents>
⚪︎Burleigh Single Fin Festival
⚪︎未知なる領域へ̶̶ サーフィンの新境地
⚪︎シングルフィンを愛する10人のインタビュー
⚪︎STILL AND TRUE
⚪︎笹子夏輝 ~カリフォルニア・スタイル巡礼の旅
⚪︎サーフィンによるマインドセットのススメ
⚪︎Stories Behind the Waves
⚪︎今を生きるサーファーたちのダイアログ
⚪︎世界の果て、南ポルトガル・サグレス
⚪︎Column _ Miyu Fukada

オンラインストアにて発売中!

Filed Under: SURF 関連タグ:BACK TO BASIC BACK TO SINGLE FIN, JUN KURAHASHI, SALT...#04, SURFERS COUNTRY, シングルフィン

【シングルフィン特集】DICK VAN STRAALEN_類まれな感覚で紡ぐホリスティックな人生

2025.7.10. by 林芳史

シェイプ歴60 年を超えるリビング・レジェンド、ディック・ヴァン・ストラーレン。御年80 歳を迎えた今も、頭の中はシェイプのことでいっぱいだ。“そのときのフィーリングで削る”。それ以上でも、それ以下でもない。


「わたしが唯一影響を受けているのは、自然の造形美」

「最近身体を壊して、あまり調子が良くないんだ」
辛さを隠しながら、笑顔で出迎えてくれたディック・ヴァン・ストラーレン。握手した手は、これまで数えきれないほどのボードを削ってきた職人の手であり、温かく、大きかった。ディックは第二次世界対戦中にオランダで生まれ、8歳のときにボートでシドニーにやってきた。父親はシェフをしており、自身も「将来は手を使って何かを作る仕事に就きたい」と漠然と考えていた。1956年、メルボルンオリンピックの際、アメリカのライフガードチームの一員としてグレッグ・ノールをはじめとする数名のサーファーがオーストラリアに渡り、ベルズなどでサーフィンのデモンストレーションを行った。彼らのライディングを目の当たりにしたディックは、サーフィンに強く惹かれ、18歳でシェイプを始めるようになった。彼が最初に削ったボードは、今でもリビングの一角に大切に飾られている。

ディックの思考は、常に全体のバランスを見る、“ホリスティック”な考え方である。物事を切り分けるのではなく、全体を俯瞰して繋がりを考えながらカタチ作る。それはボード作りにも顕著に表れており、カスタマーからの細かなリクエストには応じず、全体の調和、すなわち“トーラルバランス”を最優先して仕上げる。それは長さであっても然り。但し相手を深く理解した上での判断であり、決してエゴではない。出来上がったボードがオーダーと異なることに最初は戸惑うカスタマーも、波に乗った瞬間にディックが正解であることを確信する。

この“トータルな視点”は、彼のライフスタイル全般にも及ぶ。健康面についても、食事、運動、環境、メンタルを一体なものとして捉えている。毎朝4時半に起床し、呼吸を整え、ヨガや瞑想、タイチ(太極拳)を行った後、海へ向かう。凍えるような寒い日も、雨の日もフィンを持って海に入り、ひとり泳ぐ。現在はサーフィンをしていないが、海に入ると気持ちが落ち着き、マインドセットができるそうだ。

ディックの名を一躍世界に知らしめたのは、2004年にジェフ・マッコイが制作したBillabongのフィルム『Blue Horizon』だった。作中では、アンディ・アイアンと共にフィーチャーされたデイブ・ラスタビッチが、驚異的なスピードとトライフィンでは描けないカービングを披露し、観る者に衝撃を与えた。そのときにデイブ乗っていたのが、ディックが手掛けたツインフィン「Rocket Fish」だった。その後、デイブのために開発した「Hydro Hull Fish」は、デッキとボトムに深いコンケーブを施し、パドリングの安定性とさらなる加速性を実現した。現在のデイブのスタイルを作り上げたのは、間違いなくディックが大きく影響している。デザインだけでなく素材についても革新的なアプローチを行い、カーボンファイバーやエポキシ樹脂などを積極的に採用した。

デイブ・ラスタビッチから送られてきた子供との写真。デイブが14歳のときにバーレーヘッズで出会い、それからずっと師弟関係が続いている

ディックに、シングルフィンについて尋ねると、「昔はよく削っていたけど、今はツインフィンの方が好み」と即答。それではと、シェイプ理論や哲学について問うと、「そんなものはない。そのときに感じたまま削っているだけ」と一蹴。これまでに削ってきたボードの本数やモデル名、テンプレートの数についても「数字に意味はない、気にするな」と一笑に付した。ただロゴに関しては愛着があるようで、ウィングが印象的なロゴは奥さんがデザインており、2匹のコブラは守り神、イン・アンド・ヤンはバランス、ハートは愛、ウィングは自由を表していると詳しく教えてくれた。

「わたしは、“マジック・プレゼント”という言葉を気に入っている。その意味は、今にフォーカスする。過去のことや未来のことなんかどうでもいい。大切なのは、今この瞬間だ」
そう言うと、ディックは今まで見せなかった笑顔を浮かべ、大きく笑った。

photography : MACHIO

>>SALT...#04から抜粋。続きは誌面でご覧ください

「SALT…Magazine #04」 ¥3300
サーフィン、暮らし、生き方、そして思考をより本質的なものへと回帰。シンプルで持続可能な在り方を追求することこそが、真の豊かさにつながる。

<Contents>
⚪︎Burleigh Single Fin Festival
⚪︎未知なる領域へ̶̶ サーフィンの新境地
⚪︎シングルフィンを愛する10人のインタビュー
⚪︎STILL AND TRUE
⚪︎笹子夏輝 ~カリフォルニア・スタイル巡礼の旅
⚪︎サーフィンによるマインドセットのススメ
⚪︎Stories Behind the Waves
⚪︎今を生きるサーファーたちのダイアログ
⚪︎世界の果て、南ポルトガル・サグレス
⚪︎Column _ Miyu Fukada

オンラインストアにて発売中!

Filed Under: SURF 関連タグ:BACK TO BASIC BACK TO SINGLE FIN, SALT...#04, シングルフィン, ディック・ヴァン・ストラーレン

【特集:Ocean People】海から始まるストーリー/19_テイガン・ウーラード

2025.7.7. by 林芳史

海と繋がり、自分の中の好きや小さなときめき、そしていい波を追い求めてクリエイティブに生きる世界中の人々、“Ocean People”を紹介する連載企画。彼らの人生を変えた1本の波、旅先での偶然な出会い、ライフストーリーをお届けします。

Profile
Teigan Woollard テイガン・ウーラード
西オーストラリア出身。現在はモルディブのリゾートで働きながら、ヨガ、サーフィンのインストラクターとして働いている。

あなたのことについて教えて

生まれも育ちも、西オーストラリアのパース。ここ数年はゴールドコーストに住んでいたけど、今はモルディブのリゾート「カンドゥーマ・フシ」で、サーフィンとヨガのインストラクターをしている。働き始めてからちょうど3ヶ月くらい経ったかな。この仕事を知ったきっかけは、たまたま見つけたオンラインの求人。応募してから6週間後にはもうモルディブにいて、自分でもそのスピード感にビックリ! でも、すべてがスムーズに運んだので、これは“行け”というサインだなと感じた。
サーフィンもヨガも、自分の「好き」を仕事にできていて、毎日が本当に楽しい。特にサーフィンは子どもの頃から大好きで、いつかサーフィンに関わる仕事をしたいと思っていた。数年前からは副業としてレッスンも始めて、少しずつ夢が形になってきた。

サーフィンを始めたきっかけは?

私が育ったパース周辺は波が小さくて、よく南のマーガレットリバーまで通ってた。子供時代は弟と一緒に海に行くのが当たりで、夢中になってサーフィンしていたのを覚えている。これまでいろんな場所を旅してきたけど、西オーストラリアの自然や透き通った海の美しさは特別。そこで育ったことを、今ではとても誇りに思っている。
ゴールドコーストでお気に入りだったポイントは、バーレーヘッズとレインボーベイ。東海岸はサーフカルチャーが発展していて、波のバリエーションも豊富、西とはまた違う魅力がある。波のコンディションによって、ロング、ツイン、ショートを使い分けるのが好きで、ロングはジョシー・プレンダーガスト、ショートはアラナ・ブランチャードのスタイルを参考にしている。

モルディブでの1日の過ごし方を教えて

朝はヨガクラスからスタート。その後はゲストを連れてサーフィンへ。1日に1〜2セッションほどレッスンがあり、日によってはサーフショップの仕事も手伝っている。仕事の日はかなりアクティブに動いているけど、オフの日はたっぷりサーフィンしたり、のんびり過ごして、しっかりリセットするようにしている。
ここモルディブはリーフブレイクのライトハンダーが魅力で、今までサーフィンしてきた中でも一番のお気に入り。次に行ってみたい場所は、スリランカとインドネシアのスンバ島。

あなたにとって「海」とは?

一言でいうと、“ホーム”。海のそばで育ったから、思い出や特別な瞬間には、いつも海があった。サーフィンしているときが、一番自分らしくいられる。海は、自分の一部みたいなもの。

あなたの生活に欠かせない3つのものは?

サーフボード、ヨガマット、そして大好物のピーナッツバター!

今後の夢や目標は?

今の暮らしが、まさにずっと描いていたライフスタイル。自分の「好き」を大切にしながら、心地よいエネルギーに囲まれて、海のそばで生きていけたら。それがこれからもずっと続いてくれたらいいなと思っている。

photography_Jinu Watey & Jordy Wydra

Ocean People Archive

text:Miki Takatori
20代前半でサーフィンに出合い、オーストラリアに移住。世界中のサーフタウンを旅し現在はバリをベースに1日の大半を海で過ごしながら翻訳、ライター、クリエイターとして多岐にわたって活動中。Instagram

Filed Under: LIFESTYLE 関連タグ:Ocean People, テイガン・ウーラード, ビーチライフ, モルディブ, 連載

今年も大人気のコラボレーション企画が登場! BILLABONG × ORION BEER 2025コレクション

2025.7.7. by 林芳史

昨年も大好評だった、Made in OKINAWAのORION BEERとBILLABONGのコラボレーション・コレクションが登場。海を愛する2 つのブランドが手を組み、リゾート感あふれるスペシャルなアイテムがリリースされた。今年は女性向けアイテムやアウトドアでも活躍必至の水陸両用ユーティリティウエアが加わり、より幅広いスタイルを提案。アイテム数も全16型と昨年を大幅に上回るラインナップ。
7月8 日(火)よりオリオンビール公式通販サイトをはじめ、オリオンオフィシャルストア那覇、オリオンオフィシャルストアモトブ、BILLABONG 公式通販サイト、BILLABONG STORE沖縄ライカム、BOARDRIDERS川崎店、BOARDRIDERS大阪店にて販売開始。

1_ORION SHIRTS
サラりとした着心地のコットンレーヨン素材のシャツ。ORION BEERの缶を散りばめた総柄がリゾート感たっぷり ¥9.900

2_ORION LOGO TEE
バックスタイルはBILLABONGのアーチロゴとORION BEERのフォント、フロントには缶をあしらったデザイン ¥4.950

3_ORION LOGO TANK
ゆったりとしたシルエットがラフに着こなせるタンクトップ。バックには両ブランドのロゴをサークルでデザイン ¥4.620

4_RECYCLE ME TEE
ウィメンズアイテムも加わり、幅広いラインナップに。ゆったりとした身幅で丈の短いクロップドT シャツ ¥4.950

5_ORION LAYBACKS
ウエストのドローコードとポケットが快適は穿き心地。水陸両方使えるLAYBACK FITのボードショーツ ¥10.450

6_CRAFT SURF FLEX TANK
伸縮性、キックバック性、吸水速乾性、UVプロテクションを備え、自然な毛羽立ちと肌触り滑らかな風合いが特長 ¥7.700

7_RECYCLE ME TEE
ゆったりシルエットのオーバーフィットボディを採用。“RECYCLE ME”のメッセージ入りTシャツ ¥5.280

8_DIAMOND WAVE TEE
よ〜く見ると、ダイヤモンドロゴにORION BEERの缶がプリント。フロントはアーチロゴ×缶のデザイン¥5.280


オリオンビール公式通販、BILLABONG公式通販でボードショーツを購⼊すると、下の写真のクージー2個セットがもらえる。先着200名なので、早めにゲットを!

【販売場所】
・オリオンビール 公式通販サイト
・オリオンオフィシャルストア那覇
・オリオンオフィシャルストアモトブ
・BILLABONG 公式通販サイト
・BILLABONG STORE 沖縄ライカム
・BOARDRIDERS 川崎店
・BOARDRIDERS 大阪店

Filed Under: NEWS 関連タグ:BILLABONG, ORION BEER, PR

【シングルフィン特集】1971年〜1974 年。純粋なサーフィンの時代_鬼才デレク・ハインドが語り継ぐサーフィン黎明期

2025.7.2. by 林芳史

フィッシュ、ツイン、フィンレス、さらに’70 年代のボードをレストアしてオルタナティブームを創った影の立役者、デレク・ハインド。その基礎は、リーシュなき時代のシングルフィンから学んでいる。


1971年から1974年、この時代はシングルフィンが主流で、サーファーはそれぞれの地元のビーチのルールに従っていた。ハワイ・ノースショアのサンセットとパイプラインでは、誰が一番奥に陣取れるかが重要視され、同じようにオーストラリアのノースナラビーンやニューポートのピークでも、厳格に順位が存在していた。サーファーは地元のエチケットを学ぶ必要があり、ラインナップのプロトコルは厳守されていた。それは現在も連綿と受け継がれている。この時代、誰もレッグロープを使用していなかった。レッグロープを使用することは、サーファーではないことを認めることだった。サーファーは泳法、離岸流の見極め方、ボードを守るための素早い動きを学び、波に乗る際には海とラインナップに敬意を払っていた。
シングルフィンは信頼性を重視して作り上げられた。限界を超えずに、いかにうまく波を乗り切るか。例外はナラビーンのコール・スミスとサイモン・アンダーソンだ。彼らはすべての波に全力で挑み、ワイプアウトすることはなかった。サーフィンは、スポーツというよりは芸術的な解釈の行為で、それは今も変わらない。暴力的な攻撃の儀式というよりは、生き残るためのダンスであり、スタイルがすべてであった。安定したシングルフィンの信頼性を出発点として波に乗る。ワイデストポイントはセンターから4インチ上、最も厚い場所は胸の下、ノーズからテールまでのフォイルは徐々に薄くなっていく。技術が高ければ、ノーズとテールのリフトは低くなる。また、スタイルがソウルフルであればあるほど全体のロッカーは抑えられ、テリー・フィッツジェラルドのハイライントリムは、その象徴だった。
’71年から’74年にかけて、サーフボード市場は二極化していた。自宅の裏庭でボードを作るクラフトマンたちは、地元のアイデンティティを守る役割を果たし、大手メーカーはより広いマーケットと競技サーファーに対応していた。当時14歳から17歳の時期にあたる私は、ニューポートビーチで育ち、平均的なサーファーだった。しかし、周囲には偉大なサーファーがたくさんいた。北のアバロンとホエールビーチには、ナット・ヤングとミジェット・ファレリーが率いるスタイルの巨匠、南のナラビーンとディーワイには、コール・スミス、マーク・ウォーレン、ダッパ・オリバーといったアグレッシブなサーファーがいた。当時のラインナップは混雑していたが、レッグロープがなかったためサーファーはボードを守るために泳ぎ、波を共有していた。シングルフィンは岩にぶつかっても壊れないよう、6オンスのクロスをデッキに2枚、ボトムに1枚グラッシングしており、重なり合うレールは最大の強度を誇っていた。ロッカーはフラットで、テー
ルはノーズのリフトの約半分というのがベース。特にブルックベールで生産された高品質なボードは、多くのサーファーの憧れだった。’71年から’72年にかけて、ファレリー・サーフボードは地球上で最も美しいボードをつくり、翌’73 年から’74 年にかけては、ホットバタード・サーフボードが、マーティン・ワーティンソンの幻想的なエアブラシを施した、芸術品のようなボードを発表した。私のような子供は、中古ボードを買うか、裏庭で自作するという選択肢しかなかった。ファレリーやホット・バタードなどの大手レーベルよりもはるかに安く作る裏庭の業者は、サーファーを地元で育てる上で重要な役割を果たした。1つのビーチに、1つのアイデンティティが必要だった。裏庭の
ボードは、グロメッツの信頼性、つまり地元の海でサーフィンするチケットが与えられたようなもの。裏庭で素晴らしいボードを削っていたティミー・ロジャースは、アバロンの若者たちから熱烈な支持を受けていた。私が初めて彼のボードを手に入れたのは16歳のときで、6フィート4インチのダウンレールのシングルフィンだったと、はっきり覚えている。ティミーは私と同じ通りに住んでいた。学校から帰ると彼のシェイピングベイを訪れ、海にもよく一緒に行った。岩の前でも波から逃げないこと、大切なボードに向かって泳ぐことなど、サーフィンに必要なことをたくさん教えてくれた。
シングルフィンは波のクリティカルゾーンに入ると安定する。ナイジェル・コーツはリトルアバロンの王者だった。彼のスタイルは、リノ・アベリラとナット・ヤングを融合させたもので、ボードを失うことなく、スタイリッシュにストールして「スロット」する。1975年にレッグロープが登場したことで、ワイプアウトしてもボードを失うリスクがなくなり、その結果コアサーフィンは終焉を迎えた。同時に、レッグロープの普及はシングルフィンの終わりも意味していた。もはやボードの安定性が最優先でなくなったのだ。1975年の終わり、私は幸運にもショーン・トムソンがレッグロープなしで、サーフィンするのを目の当たりにした。その日はクローズ状態の荒れ狂う海だったが、彼はシングルフィンで入水。前足でボードをダンパーの壁に押し込み、後方へと抜けていく。その動きは、まさに芸術だった。しかし、それは今や時代とともに失われてしまった技術である。 
このようにして、シングルフィンに乗るサーファーは姿を消した。ツインフィンに乗った不運なサーファーは、サイモン・アンダーソンだった。彼は体が大きく、ツインフィン向きの軽量なサーファーたちにワールドツアーで苦戦を強いられていた。ツインフィン・ライダーたちは波の上を踊るように滑り、シングルフィンに乗るサイモンを圧倒して次々と高得点を叩き出した。彼は後ろ足でボードをコントロールするサーフィンをしていたため、ツインフィンのように前足重心で乗るボードを上手く操ることができなかった。その結果、シングルフィンの安定とツインフィンのスピードを組み合わせた「スラスター」が生み出されたのである。
2025年、私はバイロンベイのザ・パスでサーフィンをしている。ここに住み、夜明けとともにパドルアウトする。運が良ければ、大勢のサーファーが集まる前にいい波に乗ることもある。ただ、彼らはほとんどがビジターで、レッグロープに縛られた野蛮人のように振舞う。正直うんざりしている。
かつて、レッグロープのないシングルフィンの時代、ディープなポジションでサーフィンしていたのは、わずか5人ほどだった。彼らは皆、シングルフィンがもたらす繊細な感覚を極めた、地元の達人だった。私が見たシングルフィンでの最も鮮烈なライディングは、ビクトリアで開催された世界選手権の決勝で、テリー・フィッツジェラルドが見せた一本だった。波は6フィート。エクスプレス・ポイントと呼ばれるリーフで、ホローな波が炸裂していた。テリーはフルスピードで最速セクションを抜けようとしたが、目の前でチューブが砕け散り、ワイプアウト。彼のボードは波のフェイスから飛ばされ、30ヤード先のクライマーに向かっていた。しかし、テリーは慌てることなく、仰向けのままボディサーフィンをし、フォームの中でカットバックしてボードをキャッチしたのだ。あの時代のサーファーは誰も個性的で、シルエットだけで誰だか分かった。今でもサーフィンにおいて重要なのは個性である。’70年代の写真や映像を観れば、「上手い下手」ではなく「好きか嫌い」がハッキリするだろう。それが個性で、サーフィンの本質である。

デレク・ハインド
1957年、シドニー出身。11歳でサーフィンを始めるがプロを目指さず、シドニー大学経済学部で博士号を取得。同年プロサーキットに参戦。1980年南アフリカの試合中に事故で片目デレク・ハインド を失うも、翌年ランキングを7位に上げて引退。

photography : Aition text _ Derek Hynd translation _ Tadashi Yaguchi

>>SALT...#04から抜粋。続きは誌面でご覧ください

「SALT…Magazine #04」 ¥3300
サーフィン、暮らし、生き方、そして思考をより本質的なものへと回帰。シンプルで持続可能な在り方を追求することこそが、真の豊かさにつながる。

<Contents>
⚪︎Burleigh Single Fin Festival
⚪︎未知なる領域へ̶̶ サーフィンの新境地
⚪︎シングルフィンを愛する10人のインタビュー
⚪︎STILL AND TRUE
⚪︎笹子夏輝 ~カリフォルニア・スタイル巡礼の旅
⚪︎サーフィンによるマインドセットのススメ
⚪︎Stories Behind the Waves
⚪︎今を生きるサーファーたちのダイアログ
⚪︎世界の果て、南ポルトガル・サグレス
⚪︎Column _ Miyu Fukada

オンラインストアにて発売中!

Filed Under: SURF 関連タグ:BACK TO BASIC BACK TO SINGLE FIN, SALT...#04, シングルフィン, デレク・ハインド

SALT...が厳選した超豪華アイテムが当たる! コロナビール誕生100周年を記念した、スペシャルキャンペーンがスタート!

2025.7.1. by 林芳史

サーフカルチャーの聖地・アメリカ西海岸やラテン圏のサーフコミュニティで、長く愛されてきたコロナビール。軽やかな飲み口と雑味のないスッキリ感は、サーフィン後の乾いた喉にぴったり。水のようにゴクゴク飲めるのに、しっかり“ビールを飲んだ”満足感を得られる——それが、海上がりの定番ビールとして愛されてきた理由だ。
そんなコロナビールが今年誕生100周年を迎え、それを記念した超豪華アイテムが当たるアニバーサリーキャンペーンがスタート! アイテムのセレクトは、弊誌SALT...が担当しました。テーマは、「自然と共に生きる」「アクティブで自由なライフスタイルに寄り添う」。海の解放感、仲間とのかけがえのない時間、五感が満たされる瞬間——そんな“THIS IS LIVING”な体験をプッシュする6つのアイテムをセレクト。アーティストTakuya Kamiokaが描き下ろしたアートが、アイテムを華やかに彩ります。
今年の夏は、日常の喧騒から抜け出し、自分らしい時間を楽しもう。コロナと一緒に、人生をもっと豊に、気持ちよく!


★3名様
TAKUYA KAMIOKAデザイン
Corona Extraサーフボード
nanazero WOOD SKIN ミッドレングス MID01

リサイクルEPSフォームに、2層のファイバーグラスと極薄の天然木を圧着したウッドスキン使用のミッドレングス。クルーズ感を楽しみつつ、高いマニューバリティが実現。あらゆるタイプの波やサイズに対応してくれるオールラウンドボード

・サイズ:6’6”×21”×2 11/16”
・リッター:42L
・フィン:センター+サイド(シングルタブFutures対応)※フィンは付属しません

※注意
ボトムのアートはステッカーになります。使用方法によっては剥がれる場合もありますので予めご了承ください


★3名様
TAKUYA KAMIOKAデザイン
Corona Extraサーフボード
CRIME SURFBOARD STUBBY

ソフトトップの安全性とハードボードのパフォーマンスを融合させたCRIME。EVAフォームスキンをデッキにラミネートすることで、ワックスは不要。賞品のスタビーは、滑らかな乗り心地が魅力で、初心者から上級者まで楽しむことができる

・サイズ:8’6”×23”×3 1/8”
・リッター:68L
・フィン:シングル ※フィンは付属しません

※注意
ボトムのアートはステッカーになります。使用方法によっては剥がれる場合もありますので予めご了承ください


★30名様
Helinox×Corona Extra
Wネームチェア

頑丈なポリエステル生地と超高力アルミフレームで、キャンプからリビングまで用途を選ばずに使用可能なチェア。ロングバックタイプなので首から上をサポートし、よりリラックスした体勢で利用可能

・座面高:45cm
・使用時サイズ:W59✕D71✕H97cm
・収納時サイズ:12×13×51cm
・耐荷重:145kg


★20名様
Helinox×Corona Extra
Wネームコット

独自の技術により、少ない力でも簡単に組み立てができるロータイプのコット。キャンプサイトの地面の状況に影響を受けることなく快適に眠ることができ、ベンチのように腰掛けて使うこともできる

・座面高:16cm
・使用時サイズ: W190XD68X H16cm
・収納時サイズ:16.5×16.5×55cm
・耐荷量:145kg


★100名様
TAKUYA KAMIOKAデザイン
Corona Extraバスタオル

ビーチの視線を独り占めにする、存在感抜群のバスタオル。吸水性と肌触りの優しいコットン100%の厚手生地を使用しているので、濡れた体をしっかり包み込んでくれる。W1000×H1800mmの大判サイズは、レジャーシートとしても活躍!

※注意
洗濯する際は、本製品に取り付けられた洗濯ラベルをご確認の上、ご利用ください


★100名様
TAKUYA KAMIOKAデザイン
Corona Extraタイベック調トートバック

水辺でのレジャーやアウトドアシーンにぴったりの、防水性と耐久性に優れたタイベック調のトートバッグ。驚くほど軽量ながら、ハードな使用にも耐えるタフさが魅力。W360×D120×H450mmと大容量なので、水着やタオルはもちろんウェットスーツも楽々収納

※注意
過度に重いものを入れたり、無理に詰め込むのはお控えください
日焼けにより変色する場合があります


★100名様
TAKUYA KAMIOKAデザイン
Corona Extraドライバック

ホワイトボディにTAKUYA KAMIOKAのアートが映えるドライバッグ。φ235×H550mmの程よいサイズで小物や貴重品をスマートに収納。上部をクルクル折り曲げてワンタッチバックルを止めれば、持ち運びも楽チン。防水性の高いポリエステル・ポリプロピレン素材を使用

※注意
本品は簡易防水仕様です。100%防水ではありませんのでご注意ください
日焼けにより変色する場合がございます

キャンペーンの応募はこちらから!



Filed Under: NEWS 関連タグ:CRIME SURFBOARD, Helinox, nanazero, NEWS, PR, Takuya Kamioka, キャンペーン, コロナビール

  • ページ 1
  • ページ 2
  • ページ 3
  • Interim pages omitted …
  • ページ 24
  • Go to Next Page »

  • TOP
  • ABOUT
  • CONTACT
  • privacy policy
  • SURF
  • LIFESTYLE
  • SUSTAINABLE
  •  
  • instagram
© SALT… Magazine All Rights Reserved.
  • TOP
  • ABOUT
  • CONTACT
  • privacy policy
  • SURF
  • LIFESTYLE
  • SUSTAINABLE
  • instagram
  • © 2025 SALT… Magazine All Rights Reserved. © 2025 SALT Magazine. All rights reserved.

    logo
    • SURF
    • LIFESTYLE
    • SUSTAINABLE
    • ABOUT
    • CONTACT
    • WHOLESALE
    • PRIVACY POLICY
    • INSTAGRAM
    • ONLINESTORE