#Sarah Deyoung

  • 【特集:Ocean People】海から始まるストーリー/04_サラ・ディヤン
  • 2024.08.30

海と繋がり、自分の中の好きや小さなときめき、そしていい波を追い求めてクリエイティブに生きる世界中の人々、“Ocean People”を紹介する連載企画。彼らの人生を変えた1本の波、旅先での偶然な出会い、ライフストーリーをお届けします。

Profile
Sarah Deyoung サラ・ディヤン
ハワイ・マウイ島在住のグラフィックデザイナー。トロピカルなライフスタイルやサーフカルチャーにインスパイアされたファインアート、ロゴ、デザイン、パターンなどをの制作活動をしている。

あなたのことについて教えて

生まれ育ちはアメリカのミシガン州。五大湖のひとつミシガン湖が有名な場所で、住んでいた頃はよくウェイクサーフィンをしていた。幼い頃から自然のなかで過ごすのが当たり前で、それが今では自分の軸になっている。3年前にハワイ・マウイ島に引っ越し、グラフィクデザイナーとして様々なブランドのロゴやデザイン制作を行なっている。

家の近くに、冬になると15フィート以上の波が立つHo'okipa(ホオキパ)というポイントがあるんだけど、そこでロングボードをするのが好き。もう一つ、Thousand Peaksというポイントもお気に入りで、ここは文字通り複数のピークがあり、レフトとライトどちらもブレイクする初心者でも楽しめる場所。

ハワイへ引っ越した理由は?

以前やっていた仕事がひと段落したタイミングで一度長い休憩を取ろうと思い、4年前にずっと行きたかったハワイ行きを決めたの。初めてのハワイ、スローなライフスタイルとサーフカルチャー、美しい自然に魅了され、最初は1ヶ月の予定だったけど最終的には1年間滞在して(!)、ここに落ち着くことになった。仕事やアート制作のインスピレーションも多く受けていて、ハワイへ引っ越して本当に良かったと思っている。

普段の日常は、朝起きて近所を散歩しながらノースショアのお気に入りのコーヒーショップに行くことから始まる。そこに行けば必ず知り合いに会えるし、アットホームな空間がすごく心地いいの。午前中はそこで仕事をして、午後もしくは夕方時間があればサーフィンに行く。それから友達と会ったり、サンセットを見に行ったりして過ごしている。

アートを始めたきっかけは? インスピレーションはどこから得ることが多い??

大学の授業でアートを専攻していて、小学校で美術を教える学位を取ったの。数ヶ月美術の教師をしていたけど、この仕事が自分のパッションじゃないことに気づいたの。そして2020年、iPadでデジタルアートを描き始めたの。当初は今のスタイルとは全く違っていて、明るい色を使ったりポートレートを中心に描いていた。ハワイに住み始めてから現在の落ち着いた色味や海、サーフカルチャーを描くように。それをインスタグラムで発信していくうちにコネクションが増えていき、色んな企業やクリエイターからロゴやデザインを作って欲しいとオーダーがくるようになったの。これがグラフィックデザイナーになったきっかけ。

海のそばで暮らしていることが一番のインスピレーション。サーフィンしているときもビーチでチルしているときもありのままの自分で、すべてがアートに直結している。

海、自然との関係を言葉で表すなら?

海で過ごす時間は自分自身に戻れる時間でもある。癒し、平穏、活力のすべてを与えてくれる。仕事で行き詰まったり、クリエイティビティにブロックがあるとまず行くのは海。サーフィンから帰ってきた後はたくさんのアイデアで頭がいっぱいになるから、最近はノートとペンを持って行き忘れないようにメモしている。いま地元のミシガンに2週間帰ってきているんだけど、ハワイに戻って海に行くのが待ち遠しいわ!

次に行きたいサーフトリップ先はどこ?

最近ニカラグアのサーフトリップから帰ってきたところなんだけど、すぐに戻りたくなるほど好きになった。あとはインドネシアのロンボク島。ニカラグアで出会った多くのサーファーにロンボクをオススメされたから、今年か来年には行きたいと思っている。あと、オーストラリアへ行くのが今の夢。

何か新しいことを始めたい人へのアドバイス

「Do it before you are ready!」 すべてが揃うまで、準備が出来るまで待たずに始めてしまうこと。完璧なタイミングなんてきっとないし、思い切って始めることが一番だと思う。そうすることでこれまで以上に自分のやっていることに注力できるようになるし、一生懸命やらざるを得なくなる。

自分のパッションや好きなことを追いかけていると、宇宙が必ず味方になってくれる気がするの。そしてやりたいこと、叶えたいことをどんどん口に出したり、発信していくことも大切だと思う。何かがきっかけで友達がチャンスをくれたり、SNSを通じて仕事に繋がることもあるから。


text:Miki Takatori
20代前半でサーフィンに出合い、オーストラリアに移住。世界中のサーフタウンを旅し現在はバリをベースに1日の大半を海で過ごしながら翻訳、ライター、クリエイターとして多岐にわたって活動中。Instagram

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