#GUNJOUMARU RADIO

  • 滋賀出身のヤングサーファーで構成されたサーフクルー「グンジョウマル・レディオ」とは?
  • 2024.08.22

2020年、滋賀県出身の20代サーファーによって結成された「グンジョウマル・レディオ」。彼らは改装したワゴンに乗り込み、日本各地のサーフスポットを巡りながら、旅先での記録を『Keep on...』という雑誌にして出版している。その誕生のきっかけとなったのは10月に訪れた北海道。すし詰めのワゴン車に乗り込み、苫小牧から東へ。襟裳岬、フンベの滝を経由しながら知床まで、2週間弱の長旅だった。

「男10人の大所帯だったので、さすがに全員で車内泊はできんくて、何人かはテント。ある日の夜は、寒すぎてサーフブーツを履いて寝ました。そんな感じの貧乏旅行だったけど楽しかった。海に入ったらアザラシに出くわしたり、見たことないくらい綺麗な夕焼けに遭遇したり、いい景色をいっぱい見られたこともいい思い出。極めつけに、帰りに寄った室蘭で生涯で一番いい波に乗れました」

大変なこともあったけれど、いい波にあたればすべて忘れられる。サーファーってアホだと思わされるけれど、アホになるから楽しめることもある

北海道斜里町の「天へと続く道」といわれる場所。男10人、安飯も安宿も、みんなで経験したら、かけがえのない思い出になった

旅の終盤、東側を走行中に撮った1枚。この辺り一帯どこもいい波が割れていた。どこで入るか悩みながらクルマを走らせる

雑誌の販売にあたり、意識したことがひとつあった。それは、“手売り”にこだわったこと。リリース当時はコロナ禍。人と人との繋がりが希薄になり、世の中が暗く澱んでいたときだ。

「感染対策を万全にして、来られる人だけに来てもらえるように呼びかけてローンチパーティをしました。それでもたくさんの人が来場してくれはったんです。僕らもこの旅を知ってもらうんじゃなしに、雑誌をきっかけに会いに来てくれた人たちと、ただ話をしたかった」

 来場者の反応に自信をつけた彼らは、その後も宮崎や島根、湘南などさまざまな場所に出向くように。訪れたのは、どこもグッドスウェルで知られるサーフスポットばかり。そして、その旅の様子はもちろんVol.2以降の『Keep on...』にまとめられている。

右上から時計回りに_沖縄の旅で。急にサイズアップした無人のポイントでサーフィンを楽しんだ/『KEEP ON…』Vol.1のリリースパーティのときにみんなでサーフィン。ボードの長さも、厚さも、形もそれぞれ。みんなちがって、みんないい/定例イベント「THE DOGGIE DOOR」開催時に撮影。場所は滋賀県彦根のマーレーキッチン/北海道トリップ最初の朝、綺麗な波が割れるノーバディのポイントを発見! 極寒の夜を乗り越えた先に見つけた忘れられない景色/北海道釧路。スケートでトンネルを滑走していると「日本一の夕陽」が差し込んできた/バンドの十八番は「ロングヘアでロングライド」。偶然か必然か、メンバーの髪は押し並べて肩まで長い/瀬長島からのサンセット。旅の醍醐味はこういう風景に出逢えるところ/2023年9月、宮崎に来日していたオージーサーファー3人とセッションし、そのま数日かけて滋賀まで旅をした

photography _ Keisuke Nakamura text _ Ryoma Sato

「SALT…Magazine #01」 ¥3,300

グンジョウマル・レディオの旅のモットーは、“小さな波も幸せも、しっかりキャッチ”。時代の波に逆らうように、リアルで人と繋がり、ノンフィクションを生きる。そんな彼らの次の行き先は、果たして……。続きは本誌をチェックしてください。

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