#David Bowerman

  • 【特集:Ocean People】海から始まるストーリー/03_デイビッド・ボウワーマン
  • 2024.08.15

海と繋がり、自分の中の好きや小さなときめき、そしていい波を追い求めてクリエイティブに生きる世界中の人々、“Ocean People”を紹介する連載企画。彼らの人生を変えた1本の波、旅先での偶然な出会い、ライフストーリーをお届けします。

Profile
David Bowerman デイビッド・ボウワーマン
オーストラリア出身のサーファー、フィルムカメラブランド「Surfolk」のオーナー。現在はニューキャッスルをベースに、パートナーと会社を経営している。

あなたのことについて教えて

生まれ育ちはオーストラリアのシドニー近辺。数年前にニューキャッスルに引っ越して、今はここを拠点にしている。ニューキャッスルは海沿いの落ち着いた街で、スウェルが入ればショートボード向きの最高に楽しい波が立ち、多くのプロサーファーを輩出しているサーフタウン。

観光客で溢れることもなく、住んでいる多くの人はアクティブで自然と調和しながら過ごしている。現在はフリーランスでマーケティングの仕事をしながら、フィルムカメラブランド「Surfolk」をパートナーのJazzと一緒に経営している。

フィルムカメラブランド「Surfolk」を始めたきっかけは

Surfolkを始めたのは2021年の終わり頃。元々フィルム写真が好きだったこともあって、祖父が愛用していた'60年代の古いフィルムカメラを引っ張り出して撮影をしていた。

パンデミックで国境が閉ざされ、思うように旅行ができなかった時期、フィルムカメラで撮影することにハマって。それと同時にフィルム写真が好きな人はどこか個性的で、人とは違ったライフスタイルを送っていたり、社会の既成概念に囚われず時代の流れに逆行する生き方をするクールな人が多いことに気づいた。

そこからアイデアが浮かび、ブランド作りを始めた。私たちが最も愛するもの「海、サーフィン、コミュニティ、地球」を表現していこうと。多くのものがデジタル化し、今ではiPhoneでプロ並みの写真が撮れるけど、フィルム写真は何とも言えない質感と味があって。その写真を通して、人と人が繋がることがまさに私たちが求めていたものだった。今はアパレルも販売していて、少しづつブランドが知られるようになってきた。

ブランドの今後の夢や目標は?

実はSurfolkを日本で展開したいと思っている。フィルムカメラの最大手である富士フィルムが日本製なこともあって、多くのインスピレーションを得ている。また、日本のサブカルチャーやサーフブランドとのコラボレーションも仕掛けていきたい。それにはもっとブランドの認知を上げて、多くの人にフィルムカメラの良さを知ってもらえる努力が必要。

お気に入りのサーフスポットと次に行きたい場所は?

お気に入りのスポットは、サーフィンを覚えたシドニー付近のフレンチマンビーチ。特に波がいい訳でもないけど、子供のときに初めてサーフィンをした思い出深い場所。あとはインドネシア、ヌサ・レンボンガン島のシップレック。コンスタントに波があるライトハンドのポイントで、インサイドに座礁した船があってなんだか迫力があるんだ。

次に行きたい場所は、フィリピンのシャルガオ島。友達から良い評判を聞いているし、今年中に行けたらいいなと思っている。

海、サーフィンとの関係を言葉で表すなら?

日常のことを全て忘れて“今”にフォーカスできる場所。海に入っているときに考えているのは、次の波、どうしたらもっといいライディングができるか。歴史ある場所を観光したり、都会で過ごすことも好きだけど、誰もいない波を求めて秘境へサーフトリップに行く方が断然好き。ローカルとの会話も楽しいし、そこから繋がるコネクションもサーフィン(サーフトリップ)ならでは。

あなたの生活に欠かせない3つのものを挙げるとすると?

1つ目はコーヒー。多分必要以上に飲んでいるけど、コーヒーなしじゃ1日を過ごせない。2つ目は太陽を浴びること。旅先でも住む場所を決めるときも、太陽の光をたっぷり浴びれる場所じゃないと心が惹かれない。3つ目は何か思い出を残せるもの。デジタルでもアナログでも、その瞬間の感情や楽しい時間を残すことはとても大切。あと、もちろんサーフィンも欠かせないね!


text:Miki Takatori
20代前半でサーフィンに出合い、オーストラリアに移住。世界中のサーフタウンを旅し現在はバリをベースに1日の大半を海で過ごしながら翻訳、ライター、クリエイターとして多岐にわたって活動中。Instagram

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