海と繋がり、自分の中の好きや小さなときめき、そしていい波を追い求めてクリエイティブに生きる世界中の人々、“Ocean People”を紹介する連載企画。彼らの人生を変えた1本の波、旅先での偶然な出会い、ライフストーリーをお届けします。
Profile
Julia Messinger ジュリア・ミシンガー
アメリカ・ニュージャージー出身のアーティスト。現在はカリフォルニアに拠点を移し、海やサーフィンからインスピレーションを受けた作品の創作活動を行なっている。
あなたのことについて教えて
生まれ育ちはアメリカ東海岸のニュージャージー州郊外。毎年夏になると近くのロードアイランド州まで行って、サーフィンをしながら一夏を過ごしていた。ライフスタイルを変えるために2年前カリフォルニアのエンシニータスに引っ越して、今は海の近くで暮らしている。フルタイムのアーティストで、海やサーフィンにインスパイアされた作品を制作することが多い。サーフィンを始めたのは18歳のとき。ロードアイランドにいた頃海の近くに住んでいて、そこでサーフレッスンを受けたのが最初。本格的に始めたのは大学に入ってからで、サウスカロライナのチャールストンという場所で海洋生物学やアートを勉強していたとき。それから2年前にサンディエゴに引っ越してさらに本格的にサーフィンをするようになった。安定して波のあるところに住んだことがなかったから、やっと楽しめるようになってきたわ。今は主にロングボードに乗っていて、友達とクルージングしながらメローにサーフィンするのが好き。
アーティストとしてキャリアを始めたきっかけは?
パンデミックの真っ只中のときに大学を卒業したから、就職先はあまりなかった。いつも絵を描いたり創作活動をしていたんだけど、作品をインスタグラムでプッシュし始めたら多くの人が購入してくれて、そこからアーティストしてキャリアをスタートしたの。キャンバスだけじゃなくサーフボードのフィンにもペイントしているんだけど、それがとっても評判がいいの。ユニークな素材だし、使われなくなったものを再利用することで環境にも優しい。サーフショップに行ってミスマッチのモノを集めたり、使ってなかったりペアじゃないモノを送ってくれる人もいて、なんだかフィンを再利用するプロジェクトみたいになっている。
西海岸に引っ越して海の近くで生活することで、インスピレーションもたくさん得られるようになった。日々の暮らしの中で目にする色とりどりの花、ヴィンテージの車、海沿いのライフスタイルなどを作品に反映している。今後はエキシビジョンをいっぱいやって、多くの人に作品を知ってほしい。
海、自然との関係を言葉で表すなら?
海は永遠に私のミューズ。自由になれて心に平穏とインスピレーションを与えてくれる場所。
お気に入りのサーフスポットとこれから行きたい場所は?
お気に入りはエンシニータスの南にあるパイプスいうスポット。中級者向けのリーフブレイクで、フレンドリーなサーファーが多くていつも楽しくセッションしている。次に行きたいのはニカラグアとインドネシア。ニカラグアは一度行ったことがあるんだけど、ランス・レフトっていうポイントはコンディションがいいと500メートル以上乗れるの。グーフィーの私にとっては夢のような場所!
あなたの生活に欠かせない3つのものは?
コーヒー、海、あとポッドキャスト。アート制作をするときのバックミュージックとして聴くこともあって、最近は新しいポッドキャスト探しにハマっている。
何か新しいことを始めたいと思っている人にアドバイスを
物事がうまくいっているように感じられなくても、すぐに結果が出なくても、とにかくやり続けること。そしてストレスをためず、プロセスを楽しむことが大切。
text:Miki Takatori
20代前半でサーフィンに出合い、オーストラリアに移住。世界中のサーフタウンを旅し現在はバリをベースに1日の大半を海で過ごしながら翻訳、ライター、クリエイターとして多岐にわたって活動中。Instagram
TAG #Ocean People#サーフアーティスト#ジュリア・ミシンガー#ビーチライフ#連載
海と繋がり、自分の中の好きや小さなときめき、そしていい波を追い求めてクリエイティブに生きる世界中の人々、“Ocean People”を紹介する連載企画。彼らの人生を変えた1本の波、旅先での偶然な出会い、ライフストーリーをお届けします。
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Hana McEvilly ハナ・マクエビリー
カリフォルニア出身、24歳のフリーランスアーティスト。ハワイ文化と深いコネクションを築き、アート、サーフィンを通じてハワイアンスピリットを発信している。
あなたのことについて教えて
生まれ育ちは、カリフォルニアのサンディエゴ。母がハワイアンだったこともあって、幼い頃からよくカウアイに行っていたの。その頃からハワイの文化に触れ合っていて、ハワイとのコネクションを築いていた。子供の頃からサーフィンをやっていたから、ハワイは自分がやりたいことすべてできる場所だと思い、大学卒業を機にハワイに引っ越し、今はフルタイムのアーティストとして、絵画、陶芸、彫刻、デジタルデザインなどをやっている。
アートを始めたのは9歳の頃で、ただただ好きでやっていた。それをキャリアにしようとは思っていなかったけど、大学に入るとミュージシャンやフォトグラファーなどクリエイティブな分野で活躍している友人が周りにいて、それを見て私もインスパイアされた。アートのインスピレーションは様々な場所から得ることが多いけど、やっぱり一番大きいのはハワイの文化。サーフィン、フラダンス、ハワイアンの考え方や生き方、それらすべてが作品に反映されていると思う。
サーフィンを始めたきっかけとお気に入りのサーフスポットは?
両親がサーファーだったこともあって、赤ちゃんの頃から海に連れて行ってもらっていた。カリフォルニアに住んでいた頃はスウェルが入ると、よくメキシコのK38というスポットに家族でロードトリップをしていた。最近は9’4”のロングボードに乗っているから、(オアフ島)サウスショアのケワロースがお気に入り。フィッシュやフィンレスに乗って、ただクルーズするサーフィンも好き。次に行きたい場所は日本! 今までも何回か行ったことがあるんだけど、海岸沿いをクルマで走っていたとき誰もいないスポットをたくさん見つけたから、いつか必ず行きたいと思っている。
ハワイの文化との関係について教えて
ハワイは私にとって特別な場所。ほぼ毎日太陽を浴びることができて、寒い朝、ウェットスーツを着てサーフィンに行かなくていいのは最高。それに加えて、ハワイの文化は何か自分の奥底に響くものがあった。ここに住む人々は自分たちの祖先やルーツについて日々学んでいて、なかでもHe’enalu(ハワイ語でサーフィン、波を滑る)はとても大きな文化。サーフィンが発展した場所でもあるここは、ローカリズムがすごく大切。この場所を愛しているからこそ守りたいというスピリットがあり、場所によってはビジターはウェルカムされない場合もある。とはいえみんなフレンドリーだから、マナーを守っていれば楽しくサーフィンをすることができる。
海、自然との関係を言葉で表すなら?
海は私のホーム。子供の頃から海にいることが当たり前で、何をしていても安心できる場所。海に潜ったときに聞こえる音や波が身体を包んでくれる感覚は、海でしか味わえない。上手く言葉にできないけど、自分のルーツに戻れる場所。
今後の夢や目標はある?
サーフィンはこれからどんどん撮影して配信し、スポンサーを探したいと思っている。アーティストとしてはハワイの文化や環境をテーマにしたものを追求し、自分の可能性を伸ばし、色んな分野で活躍したい。
何か新しいことを始めたいと思っている人にアドバイスを
直感を信じて、パッションを持って突き進むこと。あなたのやっていることが本当に大好きで大切なことであれば、どんな困難なことも乗り越えられると思うわ。
text:Miki Takatori
20代前半でサーフィンに出合い、オーストラリアに移住。世界中のサーフタウンを旅し現在はバリをベースに1日の大半を海で過ごしながら翻訳、ライター、クリエイターとして多岐にわたって活動中。Instagram
TAG #Ocean People#サーフアーティスト#ハナ・マクエビリー#ビーチライフ#連載
海と繋がり、自分の中の好きや小さなときめき、そしていい波を追い求めてクリエイティブに生きる世界中の人々、“Ocean People”を紹介する連載企画。彼らの人生を変えた1本の波、旅先での偶然な出会い、ライフストーリーをお届けします。
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Sarah Deyoung サラ・ディヤン
ハワイ・マウイ島在住のグラフィックデザイナー。トロピカルなライフスタイルやサーフカルチャーにインスパイアされたファインアート、ロゴ、デザイン、パターンなどをの制作活動をしている。
あなたのことについて教えて
生まれ育ちはアメリカのミシガン州。五大湖のひとつミシガン湖が有名な場所で、住んでいた頃はよくウェイクサーフィンをしていた。幼い頃から自然のなかで過ごすのが当たり前で、それが今では自分の軸になっている。3年前にハワイ・マウイ島に引っ越し、グラフィクデザイナーとして様々なブランドのロゴやデザイン制作を行なっている。
家の近くに、冬になると15フィート以上の波が立つHo'okipa(ホオキパ)というポイントがあるんだけど、そこでロングボードをするのが好き。もう一つ、Thousand Peaksというポイントもお気に入りで、ここは文字通り複数のピークがあり、レフトとライトどちらもブレイクする初心者でも楽しめる場所。
ハワイへ引っ越した理由は?
以前やっていた仕事がひと段落したタイミングで一度長い休憩を取ろうと思い、4年前にずっと行きたかったハワイ行きを決めたの。初めてのハワイ、スローなライフスタイルとサーフカルチャー、美しい自然に魅了され、最初は1ヶ月の予定だったけど最終的には1年間滞在して(!)、ここに落ち着くことになった。仕事やアート制作のインスピレーションも多く受けていて、ハワイへ引っ越して本当に良かったと思っている。
普段の日常は、朝起きて近所を散歩しながらノースショアのお気に入りのコーヒーショップに行くことから始まる。そこに行けば必ず知り合いに会えるし、アットホームな空間がすごく心地いいの。午前中はそこで仕事をして、午後もしくは夕方時間があればサーフィンに行く。それから友達と会ったり、サンセットを見に行ったりして過ごしている。
アートを始めたきっかけは? インスピレーションはどこから得ることが多い??
大学の授業でアートを専攻していて、小学校で美術を教える学位を取ったの。数ヶ月美術の教師をしていたけど、この仕事が自分のパッションじゃないことに気づいたの。そして2020年、iPadでデジタルアートを描き始めたの。当初は今のスタイルとは全く違っていて、明るい色を使ったりポートレートを中心に描いていた。ハワイに住み始めてから現在の落ち着いた色味や海、サーフカルチャーを描くように。それをインスタグラムで発信していくうちにコネクションが増えていき、色んな企業やクリエイターからロゴやデザインを作って欲しいとオーダーがくるようになったの。これがグラフィックデザイナーになったきっかけ。
海のそばで暮らしていることが一番のインスピレーション。サーフィンしているときもビーチでチルしているときもありのままの自分で、すべてがアートに直結している。
海、自然との関係を言葉で表すなら?
海で過ごす時間は自分自身に戻れる時間でもある。癒し、平穏、活力のすべてを与えてくれる。仕事で行き詰まったり、クリエイティビティにブロックがあるとまず行くのは海。サーフィンから帰ってきた後はたくさんのアイデアで頭がいっぱいになるから、最近はノートとペンを持って行き忘れないようにメモしている。いま地元のミシガンに2週間帰ってきているんだけど、ハワイに戻って海に行くのが待ち遠しいわ!
次に行きたいサーフトリップ先はどこ?
最近ニカラグアのサーフトリップから帰ってきたところなんだけど、すぐに戻りたくなるほど好きになった。あとはインドネシアのロンボク島。ニカラグアで出会った多くのサーファーにロンボクをオススメされたから、今年か来年には行きたいと思っている。あと、オーストラリアへ行くのが今の夢。
何か新しいことを始めたい人へのアドバイス
「Do it before you are ready!」 すべてが揃うまで、準備が出来るまで待たずに始めてしまうこと。完璧なタイミングなんてきっとないし、思い切って始めることが一番だと思う。そうすることでこれまで以上に自分のやっていることに注力できるようになるし、一生懸命やらざるを得なくなる。
自分のパッションや好きなことを追いかけていると、宇宙が必ず味方になってくれる気がするの。そしてやりたいこと、叶えたいことをどんどん口に出したり、発信していくことも大切だと思う。何かがきっかけで友達がチャンスをくれたり、SNSを通じて仕事に繋がることもあるから。
text:Miki Takatori
20代前半でサーフィンに出合い、オーストラリアに移住。世界中のサーフタウンを旅し現在はバリをベースに1日の大半を海で過ごしながら翻訳、ライター、クリエイターとして多岐にわたって活動中。Instagram
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